EPOでの物の請求項を引用する製造方法の請求項の扱いについて

EPOでの単一性違反の扱いは非常に厳しく、1つの特許出願には、発明のカテゴリー毎に、独立請求項を1つずつしか含めることができません。

それでは、以下のようなクレームはどのような扱いを受けるでしょうか?

 請求項1:物。

 請求項2:工程aを含む請求項1の物の製造方法。

 請求項3:工程bを含む請求項1の物の製造方法。

この場合、請求項2及び3は、請求項1の従属請求項とも考えられますし、請求項1を引用している独立請求項であるとも考えられます。

これについては、EPOにおいてしっかりと規定されており、別カテゴリーのクレームを引用するクレームは、従属クレームにならないと審査基準に記載されています(審査基準F IV 3.8)。

https://www.epo.org/law-practice/legal-texts/html/guidelines/e/f_iv_3_8.htm

したがって、請求項2及び請求項3は、独立請求項として扱われるため、 原則としては、 単一性違反の拒絶理由を受けることになります。

しかし、上記のケースでは私が実際に特定のケースで悩んで、現地代理人に教えてもらったものですが、現地代理人いわく、審査官によっては単一性違反を指摘しないかもしれないとのことでした。むしろ、請求項2及び請求項3の製造方法と請求項1に係る物との間に関連性が認められるかどうか、請求項1の物の発明の特別な技術的特徴が、請求項2及び請求項3の製造方法によって与えられるかどうか等の方が重要なのではないかとのことでした。

いずれにせよ、上記のケースでは単一性違反の指摘を受けるおそれがあるので、どうしても上記のような特定が必要な場合には、 請求項3を作成せずに、請求項2を「 工程a又は工程bを含む請求項1の物の製造方法 。」としておくのが無難です。

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